その日暮らしの記
ぼやき日記

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

読んだ本の話

 楠勝平作品集「彩雪に舞う…」を読む。60年代から70年代初期にかけてガロで活躍し早逝した伝説の漫画家、楠勝平の作品をまとめた愛蔵版。代表作とされる「おせん」あたりは既読だったのだが、他はほとんど未読の作品ばかり。よく言われているように、ほとんどの作品の奥底に流れている「死」のイメージもさることながら、作中で主人公や登場人物たちが見せる「業」というか本性のような部分が、深くにぶくこちらの心根を貫いてくる。醜いながらも美しいその場面は、漫画でなければ表現できないものなのではないだろうか。リアルでありながら均一で、優しさや甘さを匂わせる今の手法とは対極にあるもの。今のやり方が悪いとはいわないけれど、そのことで逆に表現の幅を狭めているのではないか。とにかくもっと広く読まれてほしい作品集。
 光瀬龍「将軍信玄馬上に在り」を読む。歴史読本昭和52年7月号に掲載された、光瀬龍の架空戦記もの。武田信玄が途中で病死せず上洛に成功して幕府を開いていたら、という大胆な設定の下、信玄と東国を平定した上杉謙信とが、天下分け目の関が原で戦うというストーリー……なのだが、物語は直接対決の前で終わってしまって、ちと拍子抜けしてしまう。しかし、尾張から落ち延びた織田信長が西国の大名たちをまとめ上げ武田幕府に反旗をひるがえしたり、これまでの歴史上類をみない実力の均衡した二大戦国大名同士の天下を巡る一大決戦の予兆など、胸をワクワクさせるような場面も多い。大河ドラマや大型ドラマ枠などで、思い切ってこれぐらい壮大なフイクションができないものか。大法螺やハッタリも表現の大きな魅力だと思うのだが。
スポンサーサイト

足の裏が痛い。

 ……ならじっとしていればいいものを。ちと資料をあさりに東京都中央図書館に出向く。学園祭はなやかな慶応の側や、外人ばかりの麻布の町並みをとぼとぼと。何やってんだか、とは考えないように。
 昨日購入した本から、ふくやまけいこ「何がジョーンに起こったか」を読む。彼女がマイナーな出版社から出した貴重な短編集。前からほしいと思っていたのだが、たいてい法外な値がついていて手が出せなかったもの。収録作はほとんどその後の別な作品集で読んだものばかりだったが、「短編作家」としてのふくやまけいこの魅力が発揮されていて再読でも楽しい。現在の「リュウ」とかの連載をみるにつけ、こういう作品はもう描かないのかなあ、と思うことしきり。
 藤本和也+炭子部山貝十「黒のマガジン 第一号」を読む。目当ては藤本和也「ふらふらふらり」の再開! ……だったのだが、第二部の衝撃のラストから一転、さらに衝撃の展開が! ……なんてな。しかし、ぬるぬるした「大人未満」の若者たちの日常が相変わらずであることに安心をおぼえると共に、さらにいくつもの大きな「変化」のきざしが読み手を刺激する。福満しげゆきとかが「モーニング」等で注目を浴びていることでもあるし、藤本和也もメジャー系の雑誌で描いたりしないかしら。それにつけても、ますます続きが非常に気になりますのことよ。

中央沿線古本ツアー

 東京に再上陸してから、今住んでいるところが以前住んでいたところとはかなり離れていることと、金がなかったり暇がなかったり身内がトラブルを引き起こしてそれどころではなかったりしたので、当時ちょくちょく覘いていた古本屋とかずっと立ち寄る機会がないままであった。というわけで、今回意を決して一気に回ってみた次第。
 その頃は月に一度ぐらい自転車に乗ってこうしたひとり古本屋ツアーわけだが、今回はそのルートを徒歩で回るという無謀な企画。三鷹から吉祥寺→西荻窪→荻窪とまわり高円寺・阿佐ヶ谷は飛ばして中野でしめる。体力もそうだが、気力が持つかが非常に不安であったとさ。実際スタート地点の三鷹で2・3時間はへーきで過ぎてしまったのことよ。あらら。
 中には潰れている店あり、未だ生き延びている店あり、当時は気がつかなかった店、臨時で出店している店、新しくできた店(ブックオフも含む)……さまざまであった。予算は相変わらず微々たる物であったので、思ったほど本を購入することはできなかったけれど、地方に引っ込んでいた時に何度も夢想していたことが、またまた体験することができた喜びが大きかったです。明日あたりその反動が出てきそうで怖いですけど。

ちまちま

 といっても加賀美ふみをの漫画のことでは当然なく。
 ちょっとこのところ業務が立て込んでいて、帰りも遅いし週末はぐったりでどーにもこーにも。いろいろと準備とか作業とかを進めているのだが、ちーとも進まないし、完成させても反応は薄くて自己満にしかならないんじゃないか、とか考えるともういけません。欲張りですねえ、まったく。
 WWEのPPV「グレート・アメリカン・バッシュ2007」を観る。「伝統ある大会」というコメントがなんだかなあ。ベテラン勢の相次ぐリタイアで、やっとこ若手中心のストーリーラインに変わってきたのはいいことなのだが、この後その若手勢もバタバタ休場してしまう展開を知っている身としては……うーむ。久しく他のアメプロを観てないしなあ。これは私を落ち込ませるCIAの陰謀なのか? ちょっと思い切った展開がどこの世界でも必要ということでしょうか。やれやれ。

おいおい

 今日、HPのメインページを見てみたら、いきなり「404 not found」が出てきて驚く。調べてみるとエピソード紹介のページが全部見れなくなっている。FTPの際のエラーメッセージを見ると「550 Forbidden filename」となっていて、どうやらフォルダの半角スペースが引っかかっているらしい。……って今まで問題なかったじゃん。急にダメになったのはどういうことなのかいな。まあ最初に適当に作ったフォルダ名のままでここまで来たということもあるし、fc2から仕様変更等の連絡もあったのかもしれないが……。ちょっと数が多すぎるので、週末に修正します。とほほ。

天気も悪けりゃ

 気分も滅入るというわけで。まあそれだけではないんですがね。いかんなあ。
 昨晩NHK放送された「星新一 ショートショート劇場」を観る。星新一のショートショートを原作に朗読劇やアニメーションで映像化したものだがちと物足らず。また60年代・70年代の時代背景をバックに、そこから見た「未来の情景」をモチーフにしたものが多く、ずれというか違和感も感じた。最近出た評伝はまだ未読なのだが、星新一を「無難な作家」としてまとめようとしている意思が働いているような気もするのは考えすぎか。今後もシリーズは続くのだろうか。
 リチャード・ハル「伯母殺し」(伯母殺人事件)読了。大戦前のイギリスの片田舎。とある屋敷で暮らしている若者エドワードは、同居している伯母の絶対的統制化の元で不自由な暮らしを送っていた。彼女や村の住人たちの態度や言動にイライラを募らせていた彼は、ついにその元凶である伯母を殺害する計画を立てるのだが……というストーリー。世間知らずで頭でっかちなエドワードの殺害計画の杜撰さやその実行時のドタバタがユーモアたっぷりに描かれており、いろんな意味で手に汗握りハラハラさせられっぱなし。ところが途中のある場面で物語が大きな変動を見せ、単なる倒叙ものと思いきや実はバリバリの本格ものであり、さらに結末に至って意外な仕掛けがあったことまで判明してしまう。なんともサービス精神たっぷりで非常に楽しめた。すっかり古典の域にある作品だが、解説にもあるとおり今日的な不変のテーマも有している点も魅力の一つなのだろう。オススメ。

拾う神あり

 今日は久々に定時に帰れる予定だったのだが、他の部署がつぎつぎとトラブルを起こしたせいで、いつもと同じ帰社時間になってしまう。しおしお。別に何か予定があったわけではないけれど、そのまま帰るのがしゃくだったので、乗換駅で下車してみると青空古本市をやっており、ちとひやかしで覗いてみる。まあそこそこいい値段がついていたので購入は難しいかなあと思っていたのだが、スレッサーの短編が掲載されている「映画の友」のバックナンバーが安価で売っていたので購入。単行本未収録・他の雑誌での再録もないやつなので、まずまずの収穫か。とことん最期までツキには見放されてはいなかったらしい。一応週末まで市は立っているようなので、もうちょっとじっくり眺めてみようかな。

宇宙船が

 ホビージャパンから復刊されるとか。期待半分不安半分といったところ。最近はあまり読んでいないけれど、ホビージャパンは素材の切り込み方や見せ方、ライターの使い方とかがいいイメージがあるので、ソノラマが持っていた膨大な数々の資料が上手く生かされればいいのだけれど。

積読はあまりないけれど

 読みたい本ってどうしてこんなにたまるのか。
 旧「宝石」昭和34年4月号を読む。目当てはスレッサーのO・H・レスリー名義の短編だったのだが、冒頭の竹村直伸の短編3本一挙掲載に打ちのめされる。掲載作は以下のとおり。
 「タロの死」…海辺の町に母一人子一人で住んでいる親子。ある日子供が一匹の黒い犬を拾ってくる。何故か母親はその犬を毛嫌い、こっそり逃がしたりするのだが、犬はすぐに戻ってくる。何でも年配の婦人が子供に譲ったらしいのだが、その人物には心当たりもない。偶然その犬を届けた男がその背景を調べたところ、意外な真相が浮かび上がって……。
 「似合わない指輪」…色黒で大柄であることを気にしている中学生の少女。彼女は母親に捨てられ、祖父母の元で暮らしている。祖父は優しいが、後妻である祖母は血のつながりもなく、肩身の狭い思いをしていた。そんなある日、母親が少女に会いにこの街を訪れていることを知る。こっそりと会いに出かけるの少女だったが、予定の列車に母の姿はない。落ち込む彼女の元に偶然その母親のものらしい指輪が舞い込んできて……。
 「霧の中で」…小さな駅で電車を待っていたとある中年の男。その駅舎に一人の少女が花束を持って訪れ、男の座っている席のまん前にその花束を置いて去っていった。それには一枚のカードが入っており、亡き父に対する想いが綴られていた。そのことを男は妻に話したところ、彼女は聡明な少女の面影とその不幸な境遇に同情し、子供のいない自分たちのためにその娘を養女にしたいと言い出すのであった。ところが男がつてを使って少女を調べたところ、彼女の父親は健在であった。男はその父親とどこかで出会った気がするのだが……。
 どの短編も家族、特に子供の行動や存在が物語の重要な鍵となっていて、またそのことが望むと望まざるにかかわらず、事件の裏に潜む悲劇を浮かび上がらせ、時には悲しい結果を生み出しており、運命的ともいえる人間ドラマが傑出している。状況証拠ばかりでミステリとしては弱いかなあ、と思っていたら「似合わない指輪」のラストで見事にひっくり返された。この作品は最近出た「江戸川乱歩と13の宝石 第二集」に収録されているようなので、ぜひとも一読をオススメします。個人集としてまとめるのは作品数が少ないから難しいかもしれないが、もっともっと読まれる機会が増えてほしい作家だと思う。

テーマ:日記 - ジャンル:日記

プロフィール

geshicchi

Author:geshicchi
FC2ブログへようこそ!

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

ブロとも申請フォーム

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。