その日暮らしの記
ぼやき日記

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ミュンヘンへの夜行列車

 1939年の第二次大戦開戦前夜。ナチスに占領されてしまったチェコスロバキアの著名な科学者が、イギリスへ亡命しようとする場面から映画は始まる。彼自身は無事英国へ渡ることに成功するのだが、博士の娘は収容所へ送られてしまう。だがそこでナチスに反抗的にな青年に出会った彼女は、彼の手を借りて共に脱走することに成功する。ところが実はその青年はナチスの親衛隊員であり、科学者親娘を拉致すべく密命を帯びたスパイだったのだ。娘は英国で新たな支援者と遭遇するのだが、再びナチスに捕らわれてしまって……と言うストーリー。ヒロインはマーガレット・ロックウッド、脚本はシドニー・ギリアットとフランク・ローンダー。さらにはノーントン・ウェインとベイジル・ラドフォードがクリケットマニアの英国人役でそのまま再登場と、ヒッチコックの「バルカン超特急」の続編的な雰囲気を帯びた映画。反抗的なアルチザンと思われた男が、実はナチスの人間であり、そうかと思うとヒロイン親娘に協力する英国人スパイが、ナチスの上官に変装したりといった入れ替わりの妙が楽しい。その他、冒頭のチェコの工場やラストのロープウェイの山頂でのミニチュアセットの精巧さも見所のひとつ。ただ無名時代のキャロル・リードの演出は、ちと冗長過ぎなきらいがあって、そういったシチュエーションや役者のアンサンブル、特撮との兼ね合いなど、うまく生かせてないように思えた。ヒッチコックならもうちょっとサスペンスをうまい具合に盛り上げただろうに(特に後半の電車内でのシークエンスはネタの宝庫だった)と思いましたです。


ミュンヘンへの夜行列車 [DVD]
スポンサーサイト

おやまあ

 AXNミステリー(旧ミステリチャンネル)で再放送しているヒッチコック劇場(ヒチコック・サスペンス)。また第一シーズンだけの放送と高をくくっていたら、何と来月から第二シーズンに突入! 昔日テレ深夜やTVKで何話か断片的にしか見ていなかったので、非常に喜ばしい限り。CS初だし意外と快挙なのだからもっと宣伝すればいいのに(と知らなかったことを棚に上げる)。スレッサー、R・ブロックはもちろん、H・G・ウエルズ、E・クイーンにJ・リッチーにR・トゥーイまで、原作陣もなかなか充実したラインナップ。リストを見るとちゃんと全部やってくれるようで。個人的に期待しているのは「新ヒッチコック劇場」にて「最終脱獄計画」と言う題でリメイクされた「死人の脱走(原題は同じく"Final Escape")」です。

ヘンリー ~ある連続殺人鬼の記録~

 稀代の連続殺人鬼、ヘンリー・リー・ルーカスの日常をドキュメンタリー風に描いた劇映画。日本公開時には劇場で見ていて、10何年ぶりかでの鑑賞。監督は後に「ワイルド・シングス」でブレイクする(個人的には余り評価しない作品だが)ジョン・マクノートン。ヘンリーにかかわる人間が、老若男女とわず、次々といろいろな手口で殺されていくさまが淡々と描かれている。それは刑務所時代から相棒(途中から一緒に殺人を繰り返す)も、彼に深い理解と愛情を注ぐ、その相棒の幸薄そうな妹も例外ではない。共感とか同情とかそんなあいまいなものをすべて拝して、ただ事実だけただ現実だけをひたすらにつきつける、その重さに圧倒してしまう。この作品の前後に、多くのシリアルキラーを題材にした作品は作られたが、その中でもトップクラスの出来栄えなのではないだろうか。2005年ごろに、本作の続編が作られると言う噂もあったようなのだが、それもちょっと見てみたかった気がする。

雪の女王

 またまた図書館で借りたDVD。近年ジブリからでた新訳版でなく、日本語吹き替えのみのモノラル版(何故日本語吹き替えがジブリ版に収録されていないのかは謎)。心優しい少年カイと少女ゲルダは、家が隣同士の幼馴染。ある吹雪の晩、カイが遠い氷の宮殿に住む「雪の女王」を貶める発言をしたことを、当の「雪の女王」が知ってしまう。怒った彼女は凍った鏡の欠片を使い、カイの心を封じ込めた上、自らの宮殿に連れ去ってしまう。一人残されたゲルダは雪解けを待って、「雪の女王」からカイを救うべく、単身氷の宮殿を目指して旅に出るのだが……。幼少時に観たか観ていないか記憶があいまいで、実際ほぼ初見の面持ちで鑑賞。ゲルダが氷の宮殿までたどり着くまでの時間がけっこうかかり、逆に女王と対峙してカイを救い出すまでがあっさりしている点に驚く(もっと女王との絡みが長かった印象があるのだが、何か別な作品と混同しているかもしれない)。それでも見ず知らずの地を恋人のために一途に突き進む、ゲルダの凛としたひたむきさと清楚な姿には(しかも声は永遠のアイドル声優、岡本茉利!)心打たれてしまう(途中で改心する盗賊の娘との場面が印象的)。紅白の薔薇の使い方や、意外な伏線(単なる背景と思われたものが、実は重要な意味が隠されていたことに気がつかされる爽快さよ)も気が効いている。製作よりすでに50年以上経過しているが、今なお色あせることのない、やはり長編アニメーションの傑作だと思います。

雪の女王 [DVD]雪の女王 [DVD]
(2002/12/16)
声の出演: 熊倉一雄

商品詳細を見る

MURDER!

 地元の図書館が移転・新築されていて、ちと覗いてみると、まあ蔵書の数は相変わらす少ないのでなんとかんともだなーと思っていたら、DVDの貸し出しもやっているのを見つける。こちらもあんまり種類が少ないなーと思っていたら、「大藤信郎賞 受賞短編アニメーション全集」というDVDを見つけて大いに喜ぶ。なぜなら私が以前からずっと観たいと思っていた、和田誠の「殺人! MURDER!」が入っているからでした(ヒッチコックの同名映画とは無関係)。さっそく借り出して鑑賞。家政婦がドアをノックして部屋へ入ってみると、ナイフで刺された主の死体が! さっそく名探偵が到着し、事件の推理を始める……というシチュエーションを、ホームズ風・安楽椅子探偵風・ハードボイルド(007)風・怪奇映画風・SF風・アートシアター風にそれぞれつづったパロディアニメ(とはいえ当時はあまりパロディという言葉も浸透していなかったらしい)。単純ではあるが、何処を切っても和田誠(というより和田誠でなければできない)作品となっていて、何度見ても楽しく飽きない小品。日本の探偵を模したものが入っていないのがちと残念だが、おそらくネタにされたであろう横溝正史はこのころ忘れられた作家であったから仕方がないか(彼の再評価は70年代にはいってから)。この流れが、ゴールデン洋画劇場のオープニングなどにつながっていくのだろう。なかなか目にする機会が少ないのがもったいない佳作。

いろいろと

 朝起きてくる時間帯と家人が毎日見ているのとで、NHKの朝ドラを目にする機会が多いのだが、何とも今回はクドイというかしつこいというか、どうにもひどい。今の状況や主人公の心情について、登場人物やナレーション(しかも中村玉緒なので色がつきまくり)が説明しまくるのだ。途中で話を見逃したり、朝の家事をしながらでも、わかりやすいようにという配慮かもしれないが、ものの五分や十分そこらで、ヒロインが「無理をしている」ことを、三回も四回も手を変え品を変え言われなくても、一話の中にそのようなシーン(台詞でなくもいいのだ)が一回でもあれば(一週に一回でも十分なぐらい)、見ている方は不足分は脳内で保管するもんなんですよ。今回のヒロインはどちらかというとあまり色がついていないように見えるので(個人的主観ですよ)、「元気で明るいいい子」のイメージを押し付けようとしている風にも見えて、なんだかなあ、と思った次第。メディアのイメージ戦略も、もっと考えた方がよいとも思いましたです。

ゴーン・ベイビー・ゴーン

 「グッド・ウィルハンティング」「ドグマ」などで知られるベン・アフレックの初監督作品。舞台はボストン。シングルマザーの一人娘の誘拐事件が街をにぎわせていた。私立探偵である主人公は、その母親の兄夫婦からの依頼により、誘拐された幼女の捜索を行うこととなる。やがて調査が進むにつれ、その母親が典型的な薬物中毒者であり、娘から目を離した時間も警察には30分と言っていたが実は2時間以上もあること、さらには愛人と共謀して街の大物売人から売上金を掠め取っていたことまで判明する。今回の誘拐は、その売人からの報復行為であるとにらんだ警察と主人公たちは、彼らと交渉し、盗んだ金を返す代わりに少女の解放を要求するのだが……というストーリー。原作は「ミスティック・リバー」や「シャッター・アイランド」を手がけたデニス・ルヘインの「探偵パトリック&アンジー」シリーズの三作目「愛しき者はすべて去りゆく」(角川文庫)(ちとクサイが映画の方の原題カナ変換よりは百万倍マシ)。ミステリとしてみると、早々にネタは割れるし、いかにも的な伏線の描き方も荒っぽいのであまり楽しめないが、むしろ作り手側が描きたかったのは事の真相がわかった後の展開なのだろう。ここでは主人公はある決断をすることになるのだが、それとその後の顛末について、じっくりかつ丹念に彼を追い続けていく。彼を非難するわけでも賞賛するわけでもなく、ただ事実をありのままフィルムに焼き付けるかのごとくである。それだけなのに手に汗を握り画面に釘付けになってしまった。こういう佳作をDVDスルーにしてしまうのは、なんだかなあ。しかしどうやら最近アメリカで公開された監督第二作「The Town」(原作はチャック・ホーガンの「強盗こそ、われらが宿命」)は、東京国際映画祭でオープニング上映と劇場公開が決まった様子。やっぱりいい映画、考えさせられる映画、刺激させられる映画は(映画に限らずではあるけれど)万人の目にふれてこそ、意味があると思います。

ゴーン・ベイビー・ゴーン [DVD]ゴーン・ベイビー・ゴーン [DVD]
(2008/09/17)
ケイシー・アフレックミシェル・モナハン

商品詳細を見る

プロフィール

geshicchi

Author:geshicchi
FC2ブログへようこそ!

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

ブロとも申請フォーム

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。