その日暮らしの記
ぼやき日記

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

考えてみれば

 自転車に乗って古本屋やら図書館やらビデオ屋やらをだらだら回るのって、(ン十年前の)学生時代にやっていたことじゃん! ぜんぜん成長し取らんということか? おいおい……。
 それはさておき、続きはいつもの感想をつらつら。
 桜庭一樹「砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない」。ご存知今回の直木賞作家が、その知名度を上げた代表作。直木賞云々よりかなり前から気になる作家ではあったのだけれど、なかなか機会がなくてのびのびになっていたもの。よくよく考えてみると、「ライトノベル」と名のつくものを読むのは初めてかもしれない。そのせいか、いわゆる一部で話題になった「ショッキング」な展開とか、イラストなどとのギャップとか、アンハッピー・エンディングとかには、あまり惹かれなかった(というか他のラノベってそんな甘い話が多いのか?)。ストーリーは勢いに任せて破綻している箇所が目立つし、肝心なところは説明台詞でごまかしているし、(主人公二人も含めて)登場人物たちのキャラクター設定もちとご都合主義的な感じが強い。ところが、その「不安定さ」「未完成さ」が田舎の中学生の少女の主観で語られるこの物語に見事にフィットして、なんとも絶大な効果をあげてしまっている点に驚く。地方に暮らすことの「閉塞感」や将来に関する「絶望感」、大人になりたいと願う「焦燥感」と子供でしかないという現実に対する「無力感」。それらが渾然一体となって、でもそれでいて何かに形作られたわけではなくて、あいまいなまま一気に読者の目の前を疾走していく。だが、それが何であるかは実は私たちは知っていて……。
 この結果は作者の「資質」によって引き起こされたのか「技法」によって引き起こされたのかは、他の作品を読んでみないとなんともいえないのだけれども、少なくとも本作においては、こちらの心根を揺さぶり忘れがたき作品となっていると思います。


砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない (富士見ミステリー文庫)砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない (富士見ミステリー文庫)
(2004/11)
桜庭 一樹、むー 他

商品詳細を見る
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿













管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

プロフィール

geshicchi

Author:geshicchi
FC2ブログへようこそ!

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

ブロとも申請フォーム

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。