田中ロミオ「人類は衰退しました」を読む。近くて遠い未来。人類は緩やかに破滅への道を歩んでいた。それにともない、地球には新人類たる「妖精」たちがあちこちで生息を始めていた。平均身長10センチで3頭身。高い知能を有しながらどこか子供っぽく、のんきで平和好きで人畜無害。学校で学業を学んだ最後の世代として、彼らと旧人類との間を取り持つ「調停官」となった主人公は、自分の故郷で「妖精」たちとコンタクトを試みるのだが……というストーリー。とはいえ、大きな事件が起こるわけでもなく、悪人が登場するわけでもない。独特のテンポや言葉遊びでつづられる物語が楽しい。またどこか自意識過剰でのんびり屋でありながら頑固者、それでいて好奇心も人一倍という主人公と「妖精」たちとのほほえましいやり取りも魅力のひとつ。さすがにご都合主義だったり強引にごまかしている部分がないわけではないが、まさしく現代の「フェアリーテール」と呼んでも過言ではないのでは? さて、このシリーズが今後どういう展開を見せてくれるのか、非常に続きが気になりますです。
![]() | 人類は衰退しました (ガガガ文庫 た 1-1) (2007/05/24) 田中 ロミオ 商品詳細を見る |

