その日暮らしの記
ぼやき日記

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宇宙の妖怪たち

 ハヤカワSFシリーズ3008(原題 "Galaxy of Ghouls")。毎日寝る前にちびちび読んでいたものが、やっと読了。名編集者・アンソロジストとして有名なジュディス・メリル女史が1955年に編んだ、「怪物」(解説のことばを借りれば「ばけものばなし」)をテーマにしたアンソロジーの一冊。「怪物」と一口にいっても吸血鬼や狼男といったクラシックなものから、SF風味の宇宙人や超能力者に突然変異とミュータント、はたまた悪魔や魔女まで登場するという多彩ぶり。さらに執筆陣もシェリクリィやブラウン、スタージョンといった著名なSF作家に、昨年一部で話題になったミステリ戯曲「夜の訪問者」のプリーストリ、「ミステリーゾーン」のエピソードの「きょうも上天気」で知られるジェローム・ビクスビイらといった、有名無名ジャンルを問わぬ精鋭ぞろい。さらに意外とこの本にしか紹介されていない作品も多くて、希少価値も高いという一品。この手のファンになりかけの頃から、ずっと読みたいと思っていたアンソロジーであるだけに、期待値も高かったのだが、出来不出来や時代的劣化はいくつか見受けられるものの、軒並み水準以上の作品ばかりで大満足。(収録作の一覧はこちら
 その中で個人的な好みの作品をあげていくと、図らずも人間に「成り下がって」しまった狼のその高貴なる精神を描いた「狼は泣かず」。救命ボートで急死に一生を得た二人の乗組員。ところがそのうちの一人はなんと吸血鬼であった…という奇抜なシチュエーションにホモセクシュアルな香り満遍なく注いだ「血をわけたなか」。地球人のイケメンに惚れた軟体宇宙人のとっぴょうしもないプロポーズの仕方を描いた爆笑譚「男が悲鳴をあげる夜」。誤って殺してしまった火星人からの復讐のため、10分という時間とその状況をエンドレスで繰り返す羽目になった男の悲劇「倦怠の檻」(日本独自に追加した作品。ラストがなんとも秀逸)などなど。先ほども書いたように、他ではなかなか読めない作品ばかりなのが非常にもったいない。もし見かける機会があったら是非とも読んでほしい一冊です。
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