その日暮らしの記
ぼやき日記

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

殺人が少女を大人にする

 フランスのミステリ作家ローレンス・オニールが、1967年に書いた長編小説(HPB 1339)。ソフィは感受性の強い孤独な少女。両親と父の同僚の夫婦たちとともにこの避暑地へやってきた。皆いい人ばかりで、そこそこバカンスを楽しんでいたソフィだったが、グループにシリルという名の若者が加わってから雲行きが怪しくなる。その得体の知れない雰囲気に嫌気がさしたソフィは、気晴らしに真夜中に一人で泳ぎに出ることを思いつく。ところが彼女はその夜の海岸で、シリルとグループの一人が争っている現場を目撃してしまう。二人の争いはエスカレートし、ついにはシリルは相手に殴り殺されてしまうのだった。その相手はソフィの良く知る人物である。このままではその人は殺人犯として逮捕されてしまう。彼女は自らが口をつぐむことで、真相を覆い隠そうとするが、8歳の少女には殺人事件の重大さ・その重さに徐々に耐え切れなくなっていって……というストーリー。この洒落たタイトルに、ずっと惹かれていた作品。いわゆる「恐るべき子供たち」系の作品として紹介されているが、主人公のソフィは受身にまわることが多く、か弱い子供の枠から外れることはない。逆に彼女に対する大人たちの存在が、誰も皆大人になりきれていないとでもいうか、非常に利己的で嫌な人間として描かれている点(事件を担当する刑事やソフィの祖父母でさえも)が印象的だった(そのためか、ミステリやサスペンスとしてはかなり弱くなっているけれども)。読んで損はない「拾い物」的な小品でした。
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿













管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

プロフィール

geshicchi

Author:geshicchi
FC2ブログへようこそ!

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

ブロとも申請フォーム

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。