その日暮らしの記
ぼやき日記

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

電話ボックスにて

 昨日はちと頼まれごとで、某宅の個人PCのメンテを行う。作業自体はたいしたことではなかったのだが、過分に報酬などをいただいたりして非常に恐縮す。もう貧していますんで鈍してしまいますよー。
 「La cabina(別題 "The Telephone Box")」という短編映画を観る。1972年度のエミー賞を受賞したスペイン製のテレビドラマ。早朝公団マンションの前の公園に、作業員たちが真っ赤な電話ボックスを設置している場面から物語は始まる。やがて通勤・通学の人々が行き交い始め、息子をスクールバスに送っていった一人の中年男が、電話をかけようと件の電話ボックスに入る。ところがドアがぴったりと閉まり、そこから抜け出ることすら出来なくなってしまうのだった。彼の周りには野次馬の輪ができてしまい、男があせればあせるほど、彼らの嘲笑の的になっていく。中にはドアを開けようと手を貸してくれる人間もいるのだが、事態は少しも好転しないままだった。するとその電話ボックスを運び込んだ男たちが現れ、中年男が中に入ったままでボックスごとトラックで運び出していく。トラックは街を抜け、次第に人里離れた寂しい道を進んでいく。不安を募らせていく中の男がふと隣を見てみると、そこには同じように電話ボックスに閉じ込められた男を運ぶトラックが併走していて……というストーリー。台詞らしい台詞もなく、ただ電話ボックスに閉じ込められた男の姿を描いているだけなのだが、彼の内心の不安や恐怖、また世間や家族への思慕の念がびしびしとこちらに伝わってきて、迫りくる結末を怖れながら画面から目を離すことが出来ない。前半のユーモラスな群集たちの描写と、後半の寂れた田舎道を独走する描写の落差も秀逸。また、そんな中で迎えた結末がたんなる不条理だけで処理していない点もすばらしい(上記の同じように運ばれてきた男の末路の描写が光る)。youtubeなどで全編見れるようなので、是非とも観てもらいたい傑作。
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿













管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

プロフィール

geshicchi

Author:geshicchi
FC2ブログへようこそ!

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

ブロとも申請フォーム

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。