その日暮らしの記
ぼやき日記

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冷たい熱帯魚

 ご無沙汰しております。
 地元の映画館は一度はつぶれたのだが、俳優のなんちゃらと言う人が、元総理のほにゃららと奥さん同士が懇意になっているを利用して、小屋を復活されたという経緯がありまして。一時期はちと私の好みに合う映画はあまりやってくれなかったのですが、このところ急にあれこれかけてくれてうれしい限り。で、とうとうこれをやるというので、満を持して行ったわけです。20年ぶりぐらいなのですが、相変わらず中はフラットなミニシアター並みだったわけですが。
 映画の方はトンデモナイ出来栄えでした。
 内容云々やストーリーに関しては端折りますけど、この映画のすさまじい点の一つは、とことんまでつきつめていく迫力だと思います。「ここらへんでやめておけばいいだろう」「ここは描かなくてもわかってくれるだろう」というあたりが一切ない。肉は徹底的にばらすところまで見せるし、主人公の立場も徹底的に追い詰めていくしし。見ている方は笑うしかできなくなります。というかフィクションなんだけど、フィクションなのだと必死で思いたいと願うというか。
 もう一つは登場人物たちの二面性が、あまりにもくっきりはっきりと描かれている点がものすごいです。でんでん演じる村田は言うに及ばず、主人公は冒頭から最後までまさしく変化の権化です。それらのバックボーンには吹越満の、これまたすさまじい演技力があるわけですが。
 個人的にちと不満だったのは、一人娘の存在感が希薄(といっても普通の映画のレベルではないですが)だったことぐらいでしょうか。でもそちらもねっとりじっくり描いたら「愛のむき出し」の上映時間を超えるだろうし、意外と若い子には興味がないということにして、自分を納得しようとしたりなんだり。
 私なんぞが今さら言うことでもないとは思いますが、本当にすごいとんでもない傑作だと思います。
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