その日暮らしの記
ぼやき日記

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メンヘラちゃん

 実際に中学時代不登校であった作者が、自身の体験をもとに描いたWebコミックを書籍化したもの(ほぼ全面的に書き直されたたらしいが)。Web時代からかなり話題になっていて、ずっと読んでみたかったのだが、思い立って購入。
 主まじめで素直で責任感の強い「けんこう」くん、うつ病を抱えていていつも死ぬことばかり考えている「メンヘラ」ちゃん、明るい性格だが体が弱く過激なBLオタクである「病弱」ちゃん。主要登場人物はこの三人で、学校を休みがちな女子二人のために、「けんこう」くんが学校の宿題やプリントを届けに行くというシチュエーションで話は進む。初期は四コマ形式で、鬱ネタ、オタクネタを振りまく女子二人に「けんこう」くんが振り回されるという展開が多かったが、途中でストーリー形式のエピソードが挿入されることによって、彼らの心の「闇」の部分がクローズアップされていく。
 面白いのは女子二人だけでなく、(精神的にも肉体的にも)病んでいない(ように見える)「けんこう」くん側の悩みもしっかりと描かれていること。自分が「男」であること、彼女らの「友達」であることで、自分に何ができるか、どんなふうに彼女たちを支えてあげることができるか、といった「前向き」な悩みだけでなく、たとえば「メンヘラ」ちゃんが元気になったら、普通に誰とも付き合えるようになったら、自分は「いらない」子になるのではないという不安と心の変化が、丹念に綴られている(これは「メンヘラ」ちゃん、「病弱」ちゃんの立場からも描かれている)。こういった思春期特有の悩みを、真正面から取り組もうという姿勢が、この作品の高い評価にもつながっていった、一つの要因なのだと思う。
 下巻以降は彼らの中学卒業(義務教育からの「卒業」が意味することは明白である)と、「けんこう」くん「メンヘラ」ちゃんの淡い恋模様のエピソードが主流となる。そこらへんの展開やまとめ方などが弱く、駆け足気味になってしまったのは少し残念(もう一巻分ぐらいほしかった)だが、(作者を含めた)彼らが、彼らなりに導き出した結論(大人の介入は一切なし)には、素直にエールを送りたいと思う。そして、前途ある未来についても。傑作。


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